看護部長あいさつ

「鎌倉療育医療センター 小さき花の園」の活動の中心には、「人間の尊重」という理念があります。この理念に則って、看護部では心身ともに重いハンディキャップを背負って懸命に生きる利用者を尊重し、寄り添い「こころを聴く」看護の提供を目指しています。
小さき花の園の看護師は、①利用者の健康を守る、②個々の成長発達を支援する、③ライフステージに合わせた生活支援を行う、④家族を支える、⑤利用者の意思決定の懸け橋になる等、その人らしい人生が送れるための看護を大切にしています。そのため「高い倫理観」を持ち、「専門的な知識・技術に支えられた看護実践」が行える人材の育成に努めています。
当園では、「医療」と「福祉」を必要とし、自らニーズを伝えることが難しい利用者の生活を豊かにするために、多職種が協働(信頼関係に基づく協力関係)し、話し合うことを大切にしています。多職種間の価値観の違いは時に新たな気づきとなり、利用者様へのより良いサービスの提供につながります。看護師は多職種チームの懸け橋となり、利用者の豊かな生活を支えていけるよう努めます。
看護部理念
- 私たちは心身ともに重いハンデイキャップを背負って懸命に生きる利用者を尊重し、利用者に寄り添い「こころを聴く」看護サービスを提供します。
- 私たちは深い愛と倫理観のもと誠実に看護実践をします。
看護部の基本方針
- 利用者を全人的にとらえ、安全・安心な質の高い看護を提供します。
- 多職種との相互信頼と協働のもとに、個人にとってより良い生活が送れることを目指します。
- 高い倫理観と専門的な知識・技術に支えられた優れた看護実践者を育成します。
- 互いの強み・専門性を活用し、明るく働きやすい職場つくりをします。
- 組織の健全な経営に貢献します。
求める人材
利用者の気持ちを汲み取り、寄り添い、的確な技術を駆使し、笑顔が引き出せる看護師になることを願いとして、共に生きること、看護することの喜びを実感したい人
継続教育
- 教育理念
鎌倉療育医療センター小さき花の園の基本理念・運営方針に基づき利用者、家族のニーズに応じた質の高い看護が提供できる人材育成を目指します。看護職員が重心児者施設(専門病院)としての重症心身障害看護の専門性を追求し、自ら看護実践力を形成できるための支援を行います。 - 教育目標
- 利用者を全人的にとらえ、安全・安心な看護サービスが提供できる。
- 高い倫理観と専門的な知識・技術に支えられた看護実践ができる。
- 互いを尊重し、利他の心を養い、豊かな人間性を培うことができる。
- 専門職業人として自らが学ぶ姿勢を持ち、計画的にキャリア形成を行うことができる。
- 教育体制
2022年度より、聖テレジア会では「人間尊重」の理念のもと、個々の強みと多様性を尊重し自己実現を通して組織に貢献できる人材育成をめざした教育体制を整備しました。
テレジアナース・キャリアラダーは日本看護協会のクリニカルラダーとの整合性を図った内容となっています。
聖テレジア会人材育成体系図
研修の年間計画
月 | 研修予定 | |||
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法人看護師合同研修 | 法人研修 | 施設内 | ||
レベルⅠ | レベルⅡ・Ⅲ | OJT他 | ||
4月 |
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採用時全職員法人研修 |
採用時研修 (年度途中でも開催) |
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5月 |
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6月 |
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(レベルⅡ) 指導・育成Ⅰ |
新採用倫理研修 | |
7月 |
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テレジアフォーラム |
採用後フォローアップ研修 (前年度中途採用者も含む) |
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8月 | 病棟間交流研修 | |||
9月 | (レベルⅡ) リーダーシップⅡ |
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10月 |
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中堅倫理研修 | ||
11月 |
(レベルⅢ) 指導・育成Ⅱ |
主任・副主任研修 | ||
12月 |
(レベルⅢ)12~1月 リーダーシップⅢ |
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1月 | ||||
2月 |
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3月 |
研修風景




看護体制
看護配置基準 | 第1病棟 | 障害者施設等入院基本料 10:1 |
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第2病棟 | 障害者施設等入院基本料 10:1 | |
勤務体制 | 病棟 | 2交代制勤務+変則勤務 日 勤: 8:45~17:15 中日勤:①9:15~17:45 ②10:30~19:00 夜 勤:17:00~ 9:00 |
外来 | 日 勤: 8:30~17:00 | |
在宅サービス支援部 | 日 勤: 8:15~16:45 | |
看護方式 | チームナーシング+受け持ち制 |
セクション紹介
部署紹介
第1病棟
看護師長 大橋裕子

第1病棟は重症心身障害者の療養介護事業所の52床で成人の方が入居されています。医療と看護、療育、リハビリ、栄養など多職種のスタッフが連携して、利用者様の生活を支えています。
看護師は利用者様の体調を整えて、日中活動に参加できるよう健康管理をしています。運動機能や呼吸機能の弱い方が多いため、健康管理は非常に大切になります。ご自分で思いを口に出せませんから、私たちが小さな変化に気付けなければなりません。日中の療育活動に参加できるように体調を整えるのが看護師の役割です。
療育スタッフは、毎月季節に合った活動を企画しています。お花見ドライブやお祭り、クリスマスなどの活動を提供させていただいています。ここの皆さんは重い障害を抱えているのですが、笑顔がとても素敵です。言葉を発することはできませんが、喜怒哀楽を表情や声で教えてくださいます。
これからも利用者みなさまの健康を維持し笑顔を引き出せるよう、スタッフ皆で協働し豊かな生活を送るために支援をしていきたいと思っております。
第2病棟
看護師長 松原由美子

第2病棟は医療型障害児入所施設の病棟で長期利用者、レスパイトの計20床の病棟です。年齢は、3歳から成人までと幅広く、医療的ケアは人工呼吸器、経管栄養、気管切開等のケアとなります。
病棟看護師の役割として、排痰ケアなどの呼吸ケアを行い利用者が毎日健康に過ごせるようにしています。また、吸引や経管栄養など医療的ケアだけでなく、呼吸器の利用者も個別の外出や行事、日中活動など、日々楽しく過ごせるよう療育部と協力し日常生活の支援をしています。学生に関しては、鎌倉支援学校の訪問教室もあるので学ぶ権利が守られるよう学校への送り出しもしています。また、家族が自信を持って医療ケアができるよう家族指導も行い家族とのかかわりを大事にしています。
外来
外来看護師 和泉志保

当園外来では、小児神経、発達障害相談、整形外科、リハビリテーション外来、装具外来の診療を完全予約制で行っています。疾病・障害を持ちながら地域で療養、社会生活を営む患者や家族などに対し安全で安心・信頼される診療が行われるよう努めています。患者・利用者とご家族の思いを大切にし、生活が円滑に送れるように調整を図りながら診療の補助・外来看護を提供させていただいています。
在宅サービス支援部
看護師 増成あかね

利用者は、就学期を除く幅広い年齢層の方で、医療的ケアを必要とする方を含みますが、日々楽しく日中活動を行っています。
在宅でお過ごしの皆様に、安全・安心を基盤に日常がより質の高いものとなりますよう医療的ケア、体調管理に努めております。
重症心身障害福祉協会認定 重症心身障害看護師紹介
松原由美子

第1病棟の師長をしています。第1病棟の利用者さんは意思表示ができるなど、比較的コミュニケーションがとれる利用者さんが多いですが、私が入職当時は、検温や食事介助を拒否された経験があります。利用者さんは職員のことをよく観察しています。日々の関りの中で信頼関係を築き、意思疎通が図れるようになった時の喜びは忘れられません。認めてもらえたことが、私が10年以上重心看護を続けられている原動力になっています。ここ数年、利用者さんの高齢化・重症化が進み医療ケアも増えています。しかし、医療ケアだけを提供するのではなく、行事やイベント時には療育スタッフと協力し、一緒に楽しめる病棟を目指しています。
先輩の声
第2病棟 看護師長代理
私の働いている病棟は重度の障害を持った利用者様が多いですが、障害をその方の個性として捉え、個々に合った看護ケアを提供できるように心がけています。「笑顔を引き出す看護」は重症心身看護の醍醐味で、利用者様の笑顔に私たちスタッフも元気をいただいています。
ベテラン看護師
入職した時には、まだ小さくて幼かった子ども達が今では成人したり、大きく成長され、その成長を1番近くで見守ることができたことが何よりの喜びです。子ども達の可愛い笑顔が日々の原動力になっています。
既卒入職看護師

最初は慣れないことも多く大変なことばかりでしたが、利用者さんと行事に参加してうれしそうな表情を見たり、感情表出の難しい利用者さんの小さな表情の変化に気づいたりするととてもやりがいを感じます。
また、利用者さんとじっくり向き合うことができる職場です。
ママさん看護師

急な家族の体調不良ではもちろんのこと、子どもの学校行事や家庭のイベントなどの休みが取りやすいです。お互い様だという雰囲気があるため、子育て世代の人たちだけでなく、どの年代でもワーク・ライフバランスを実現しやすい職場環境です。
※紹介会社を使用せず採用された看護師に対する支援金制度あり